『いのちの食べかた』 - 森 達也

たべものがおいしーくって、「食欲の秋」→「体重増加の秋」への一途を辿っている気配がうかがわれて、ちょっとコワイ今日この頃。これは冬に備えての準備と勝手に解釈、体重計の目盛りは見て見ぬフリを決め込んでいますが、秋の夜長に少しくらいは「読書の秋」にしたいものだと、先日より本を開き始めました。


といいながら、マンガを読んでいたりするのですが、『陰陽師』の12巻 13巻 、先日久々に行った本屋で遭遇。なぜかエジプトのファラオが出てきていて、ザッと読んだだけでは理解不能。これから何度も読み返して、少しずつ紐解いてゆくマンガです。(笑)


そして、マンガではなくて本! こどもにも読めるように、小学4年生以上の漢字にルビがついている、理論社の「よりみちパン!セ」シリーズ。前から読みたかった森達也さんの『いのちの食べかた 』。とうとう読みました。


「お肉」の話から入ってゆくのですが、想像以上に深い話に。と殺のこと、一頭の牛や豚が、どのようにして私たちの食卓に上るようになるのかということ。その部分だけでも知らないことだらけ、想像力が及ばなかった、考えても見なかった!とビックリすることが多いというのに、話はそれだけでは終わらないのです。



『世界には数え切れない「誰か」がいて、だから、ぼくたちの生活は続いている。』というのは、本の帯のコピー。




この、「誰か」。





本を読む前には、ワタシには想像もできなかった「誰か」のことでした。




「穢れ」のこと。
私たちの「弱さ」のこと。
「だまされることの責任」ということ。
私たちが「生きている」ということ。



この視点は、次に読んでいる『世界はもっと豊かだし、人はもっと優しい 』にも続いています。そして、大事なことなのに、無関心を決め込んでいる私に、容赦なく突き刺さってくる言葉・言葉・言葉。どうしても観たくなってしまったドキュメンタリー映画『A』と『A2』。DVDを買うほどではないと思うので、悩むところ。



読み終えたら、また感想をアップしたいと思います。