『小林一茶』

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こまつ座『小林一茶』

俳句なんてさーっぱり分からないし、教科書に載ってたか習ったかしたかもしれない句すら覚えてないという有様ですが、今日の能登演劇堂こまつ座 の『小林一茶 』では、またもや、井上ひさしの「ことばワールド」に魅せられて帰ってくることとなりました。


最初は、役者さんたちが、かなり早口&七五調を織りまぜてしゃべるので、面食らってしまい、話の中身についていくのに必死でしたが、じき、そのテンポにも慣れ、場の状況も分かってくると、あとはひたすら舞台の上に繰り広げられる世界に没頭するのみ。


今回の舞台は、劇中劇。
それが意味することに気がついたのは、やっと二幕目に入ってからでしたが(笑)、テンポが絶妙、ことばが絶妙、キャラクターが絶妙で、基本的に喜劇だから、ここそこに笑える箇所満載。でも、井上ひさしの喜劇には必ずといっていいほど入ってくる、ホロリとさせる落としどころもアリ。それは、わざとらしくもないし、いやな感じではなくて、グッとくる、というか。なのに、そっちの方向にひっぱっていくのではなく、即座に喜劇に戻るあたり、なんだろう、照れというか、そんなものを感じる私。いえ、私もそうなので。(<道化体質。)


一茶役の北村有起哉さん、すばらしかったです。私が、知らないなりに抱いていた一茶のイメージとはだいぶ違っていたのですが、相当ハマリ役だったのでは、と思います。16歳から47歳までの一茶、見事に演じ分けてました。


対する竹里(ちくり)役、高橋長英さん。
「『負の人生』を歩んだ男をあふれる気力で演じきりたい。」
なんとまあカッコイイ! どうしようもない野郎・一茶への愛情が、ちょっと切なかったです。


そして、紅一点のキムラ緑子さん。
何役なさってたのか、数えてないので分かりませんが(3~4役?)、最初、同じ人だとは思いませんでした。そして、艶っぽくて、色っぽくて、いいオンナでしたー。私までドキドキしちゃいました。笑。



、、、観ていた人でさえ、さっぱり分からないであろう感想となってますが、、、(笑)最後に一つ。


実は、残念なことが一つあって。


観客、ものすごく少なかったんです、、、。(泣)


演劇堂のホール、かろうじて半分埋まってるか!?というくらい。こんなにいいお芝居なのに、もったいない! ものすごく有名な役者が出てるわけではないし、(のかどうか、私はホントは分からないので「多分」ですけど、、、)、もしかして地味なのかもしれないけど、でもでもホントにもったいない! 金沢からは、夜公演だとちょっと帰りがツライ気もしますが、それでも観に行く価値があるお芝居が能登演劇堂には来てます! せっかくの演劇専門ホール、体感しておかねばソン!ですよ~。

2 Comments

■能登演劇堂
kanakitaさんこんばんは!
お芝居観て来られたのですね。
kanakitaさんの文章読んでいると私もお芝居観た気分になっちゃいました(笑)
能登演劇堂はとても素晴らしいところでいろんな息が吹きかかっています。やはり、土地柄でしょうか?
東京など都会へ観に行くことを考えれば近くにいいところがあるってわかって欲しいと私も思うよ。

■Re: 能登演劇堂
おけいさん、こんばんは! コメントありがとうございます。

そう!東京とかの都会へ行けば、もちろんお芝居を観るチャンスもたくさんあるとは思いますが、中島町には東京や大阪の都会から、わざわざ観に来る方もいらっしゃるのです! 地元民、負けてられない!

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