2005年11月 Archives

12月6日は

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ちょっとボケッとしている間に、いろんなことがめまぐるしく周りで動いていて、はたと気づくと大切なことをほっぽってあったような気持ちになっているこのごろ。じゃあ、何をしてたのかというと、割と仕事をしていたような、、、<笑。今日も結構遅くまで仕事してみたけれど、少し片づいたり先が見えてきたようなこともあるので、ホッとしています。とはいえ、気は抜けない、気は抜けない。(気を抜くと、コロッと忘れちゃったりするんですねえ。やっぱりトシですかねえ。)


というわけ(?)で、大切な日程を忘れないように、カレンダーをもう一度確認。ワタシが少しだけお手伝いをしている「九条の会・石川ネット 」さんの、設立一周年記念総会が12月6日に文化ホールにて開催。日程が合わなくて、まだ一度も集会や講演会に行ったことがないのですが、12月6日はなんとか日程の都合をつけられそうなのです。


そしてこの内容がスゴイ!

昼の部と夜の部があって、昼は前から観たかったベアテ・シロタ・ゴードン(『1945年のクリスマス 』)さんのドキュメンタリー映画「ベアテの贈り物」の上映、大好きな大好きな水野スウさんのトーク、さらには「9NINE 憲法9条は訴える! 」の上映も。夜には講演会とパネルディスカッションがあるのですが、パネルディスカッションには留学生の方まで交えるとか、、、! ひえ~!いったいどんな会になるんだ!?と、いや、そもそも午後から夜まで通しだと体がもたないんじゃないかと思うほどの内容です。


ちょうど、スウさんからは季節のお便りが届き、会社でお昼を食べながら読んでいたら、涙がこぼれそうになっちゃって、ぐぐっとガマン。


それはこんなくだり。

「日本のこどもたちは戦争を知らない、それは9条があるからだよ、とベトナム帰還兵のアレン・ネルソンさんは言います。それを深読みすれば、9条があるから、私たちは9条を知らずに来てしまった、とも言える。」


お便りには本の紹介もあったのですが、私も読みたいと思っていた本も掲載されていたりして、思わぬシンクロにうれしくなりながらも、あれ?そもそもスウさんに紹介してもらった本だったっけ、、、???と考えてみたり。佐高信×魚住昭の対談本『だまされることの責任 』。

『遠い花 - 汝が名はピーチ・ブロッサム - 』

「芸術の秋」、締めくくりは金沢市民劇場。今回の例会は、文化座 の『遠い花 - 汝が名はピーチ・ブロッサム - 』でした。


行くべきだったはずのネットショップ講座をさぼってまで(!!!、、、だって、日程がどうしても合わなくて、、、<言い訳、、、)行ったのですが、これは反則だよぉ、、、と思うくらいぼろぼろ泣いてしまいました。


20世紀、2つの世界戦争のために分断された愛。分断された家族。日本文化をこよなく愛するアイルランドの軍人が、満開の桜の中で遅咲きの桃を見つけ、その桃の花の下に佇む1人の大和撫子に一目惚れするところから悲劇は始まります。この2人の愛は、この軍人が砲弾により両足を失くし、一生逢えない、添い遂げられないという事実がつきつけられても、総数1000通に及ぶ手紙によって続くのです。


2人の間にできた、息子・清は、母のところへ戻って来ずに、同郷の女性と結婚した父を恨みます。でも、その恨みも結局は、父を慕う想いがあっての恨み、、、。この芝居、落としどころがいっぱいなのです。女性でも、男性でも、若くても、お年でも、グッとくる部分がいっぱいで、、、。


お芝居のあと、その余韻冷めやらぬまま美味しいものを食べに行って、、、と、つまりは飲んできてるので、ちょっと(いやかなり?)酔っぱらったまま書いているワタクシ。なので、あんまり適切じゃないかもですが、私がとにかく感動というか感心というか、身につまる思いをしたのは、この2人の愛。





どうして、こんなにして1人の人を想うことができるのだろう。





その愛の強さというか深さというか、もしかして今の時代にはちょっと見つけにくくなってるのかもしれない想いに圧倒されてしまいました。


一緒にお芝居観に行った方は、「距離がなせるわざでしょう」とおっしゃってましたが、、、、。


どうでしょうねえ。



自分のこと、振り返ってみたりして、なんだか色々と考えさせられてしまうお芝居でした。

かっこつけて言うなら「芸術の」秋?

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12月上旬から中旬並みの寒さという今日は、秋晴れというより、どう考えても小春日和。着実に冬が近づいてきてるのを感じているだけに、久々の太陽はうれしいです。夏に生まれたことが関係してるかはわかりませんが、とにかく太陽が好き。灼けても仕方ないかと思うようにまでなってしまったのはここ数年のことです。いまだに夏に灼けた水着のあと、、、と言いたいところですが、Tシャツ灼けや短パン灼けが残っています。昔はもっとさっさと元に戻ってたような気がしますが、やっぱり代謝スピードが落ちてるんですねえ。いつまでたっても皮膚が蘇らない。(苦笑)


あなたの秋はどんな秋?と、あっちやこっちやで話題になってますが(そういえば、おけいさんにもここで聞かれたっけ、、、)、秋も終わりかけの今となってみると、食欲の秋は達成、そして体重増加というオマケつき。スポーツやなんかは全然ダメで、今日、予定外の重労働をすることになり、今、全身が大変です。明日起きたらとんでもないことになっていそう。運動不足も甚だしいです。そして、読書の秋にしたかったハズなのに、結局思うように読書は進まず。どうも、読書モードに入れないんですねえ。いったん読書モードに入ると、手当たり次第に読んでいくんですが、やっぱりこの、プライベートな時間がなさすぎる生活が災いしてるのかもしれません。


でも、ふと振り返ってみると、なんやかやとお芝居は観ていたことに気がつきました。仲代達矢も観たし、能登演劇堂も行ったし、おしのび歌舞伎ツアーも行ったし、来週ももう一つ。先週はアンサンブル金沢も行ったし、やだ、これって、「芸術の秋」を満喫してるのでは!?なーんて思っちゃったのでした。我ながら、幸せなハナシですねえ。笑。

ビール純粋法

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今日、、、というか日付が変わってるので昨日になるけど、久々のドイツ語レッスンへ。一度はサボってお芝居を見に行き、その翌週は出席の予定が、すっかり疲れ切っていたためお教室へ出発できませんでした。ということで、丸々3週間お休みしてのレッスン。たった1時間ですが、どっぷりドイツ語に浸かるのは相変わらず心地がいいです。とはいいつつ、言いたいことをうまく表現できなくて、焦ることもしょっちゅう、、、。


私が休んでた間、ドイツのビールを話題にしていたようで、今日はものすごい量のプリントを手渡されました。ビックリでしたが、これから読むのが楽しみ。(今日はもう眠くてアウトですが、、、) 私のレッスンでも一部使用した教材があるのですが、あんまり詳しく分かっていなかったのにレッスンで使用したなんて、私も相当怖いもの知らずだよね、、、と、冷や汗をかいたりも。


ドイツには「ビール純粋法」という法律があって、4つの原材料以外のものを使用したものは「ビール」と銘打って販売できない、ということをよく聞きます。先生は今はそこまで厳しくなくなってるかも、、、とは言ってましたが、基本的には保存料や添加物、使われてないようです。あと、日本のビールにあるように原材料に米を混ぜるとかもないみたい。


4つの原材料とは、モルト、ホップ、水、イースト。


と、書いてると、美味しいビールが恋しくなりますが、ドイツのビールはドイツの環境で飲むのが一番美味しいような気がします。天気や湿度などの天候のコンディションと、食べ物、って、密接に関連してるように思ってますので、、、。ただ、そうなると、次に飲めるのはいったいいつになるのやら。

マイ箸

なんとなく寝るタイミングを逃した私。ちょっと弱り気味なので体にも肌にもよくない上にエコじゃないなあと思いつつ、少し夜更かし中。今週に入って金沢は一気に冬型のお天気に。突然の強烈な寒さに体がついていってないような気がします、、、。


最近「すごいねえ」とか「えらいねえ」と言われて違和感を覚えるのが、「マイ箸」を取り出したとき。あまり周りの人をビックリさせたくもないので、ひっそりこっそり行きたいところですが(笑)、使わない割り箸をそっと除けておくだけではお店の人に伝わらず、使用済みのお箸と共に捨てられてしまったことがあり、それでは元も子もないというので、出された割り箸は、ワケを言ってお店の人に返します。


ただ、そのときに、同席の人にどうしてもバレてしまいます。


元来あまのじゃくの性格が災いしてか、同席の人に必要以上にスゴイとか言われると、どうも居心地が悪くなってしまう私。マイ箸を持ち歩くのが、エコといえるほどエコな行為かどうかも分からない。ただ、アメリカの大学のゼミで「自分が出すゴミを1ヶ月間持ち歩きなさい」という課題が出たという話を聞いて、自分がそんなことをしたらどうなるかなあと考えてみたときに、ほんの数時間使っただけでゴミになるものは避けたいし、使わない方が、私自身気持ちがいいんだと思ったんだったなあと思い出しました。まあ、そんな程度の意識なわけです。


マイ箸を持ち歩く人に初めて出会ったときは、ちょっとビックリするのだろうとは思うのですが、全然スゴイことでもないし、実は最近は結構いたりします。何を隠そう私も、周りで実際にマイ箸を持ち歩いている人を見てから、「なら私にもできる!」と思ったクチですから。「最近、お箸持ってくる方、結構いらっしゃいますよ」と言ってくれたお店の方もいらっしゃいましたし。


でもでも、最近では、割り箸じゃないお箸のお店もチラホラとある!というのが私にとっては嬉しくてたまりません。



ぐんぐん寒くなってきて、おフトンから出るのがだんだん億劫になってきましたが、早く目覚めた日やなかなか寝付けない日、フトンにくるまったまま本やマンガを読む時間というのは至福のひととき。難点は、そうしているとそのうち眠くなって、夜ならまあいいのですが、朝だと二度寝しちゃうということでしょうか。


森達也『世界はもっと豊かだし、人はもっと優しい』

ここ数日、身辺バタバタしたけれど、意外と時間はあったので、移動中やフトンの中で読んでいたのが、先日もちょこっと書いた、森達也さんの『世界はもっと豊かだし、人はもっと優しい 』。自分の本だと、忘れたくない大事な部分で、ページの端を折り曲げたり赤線引いたりするようにしていますが、この本、かなりの部分を折り曲げたり、赤線をひきました。


正直、軽い読み物ではないし、読んでいて辛くなる内容が多いのだけど、目を逸らすわけにはいかない現実をつきつけられます。それも、現実世界がどう、というレベルだけでなく、「私」という個に対してつきつけられる現実。


危険なのは総理大臣でもないし、東京都知事でもましてや「作る会」でもない。ファナティックな輩などいつの時代にもいた。彼らを選択し支持しているのは「僕ら」なのだ。明るくしなやかなファシズムが、少しずつ濃密になりながらこの国を覆ってゆく。そしてこれは、どうやら僕らが望んだ形なのだ。』(第3章「かくも完璧な世界」冒頭コラム『戦後日本よ、おまえは間違っていなかったはずだ』より。)


これが現実。

外部に要因を見つけることなど簡単だけど、実は本当の相手は自分の中にいる。こんな恐ろしい現実を、筆者は容赦なく繰り返し言うのです。


そして私は、というと、この現実を噛みしめ、踏みしめ、自分の足で立ちたい、たとえ独りであっても恐れない自分でありたいと思うけれども、果たしてどこまでできるのか。どこまでできるようになるのだろうか。


『いのちの食べかた』 - 森 達也

たべものがおいしーくって、「食欲の秋」→「体重増加の秋」への一途を辿っている気配がうかがわれて、ちょっとコワイ今日この頃。これは冬に備えての準備と勝手に解釈、体重計の目盛りは見て見ぬフリを決め込んでいますが、秋の夜長に少しくらいは「読書の秋」にしたいものだと、先日より本を開き始めました。


といいながら、マンガを読んでいたりするのですが、『陰陽師』の12巻 13巻 、先日久々に行った本屋で遭遇。なぜかエジプトのファラオが出てきていて、ザッと読んだだけでは理解不能。これから何度も読み返して、少しずつ紐解いてゆくマンガです。(笑)


そして、マンガではなくて本! こどもにも読めるように、小学4年生以上の漢字にルビがついている、理論社の「よりみちパン!セ」シリーズ。前から読みたかった森達也さんの『いのちの食べかた 』。とうとう読みました。


「お肉」の話から入ってゆくのですが、想像以上に深い話に。と殺のこと、一頭の牛や豚が、どのようにして私たちの食卓に上るようになるのかということ。その部分だけでも知らないことだらけ、想像力が及ばなかった、考えても見なかった!とビックリすることが多いというのに、話はそれだけでは終わらないのです。



『世界には数え切れない「誰か」がいて、だから、ぼくたちの生活は続いている。』というのは、本の帯のコピー。




この、「誰か」。





本を読む前には、ワタシには想像もできなかった「誰か」のことでした。




「穢れ」のこと。
私たちの「弱さ」のこと。
「だまされることの責任」ということ。
私たちが「生きている」ということ。



この視点は、次に読んでいる『世界はもっと豊かだし、人はもっと優しい 』にも続いています。そして、大事なことなのに、無関心を決め込んでいる私に、容赦なく突き刺さってくる言葉・言葉・言葉。どうしても観たくなってしまったドキュメンタリー映画『A』と『A2』。DVDを買うほどではないと思うので、悩むところ。



読み終えたら、また感想をアップしたいと思います。

『小林一茶』

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こまつ座『小林一茶』

俳句なんてさーっぱり分からないし、教科書に載ってたか習ったかしたかもしれない句すら覚えてないという有様ですが、今日の能登演劇堂こまつ座 の『小林一茶 』では、またもや、井上ひさしの「ことばワールド」に魅せられて帰ってくることとなりました。


最初は、役者さんたちが、かなり早口&七五調を織りまぜてしゃべるので、面食らってしまい、話の中身についていくのに必死でしたが、じき、そのテンポにも慣れ、場の状況も分かってくると、あとはひたすら舞台の上に繰り広げられる世界に没頭するのみ。


今回の舞台は、劇中劇。
それが意味することに気がついたのは、やっと二幕目に入ってからでしたが(笑)、テンポが絶妙、ことばが絶妙、キャラクターが絶妙で、基本的に喜劇だから、ここそこに笑える箇所満載。でも、井上ひさしの喜劇には必ずといっていいほど入ってくる、ホロリとさせる落としどころもアリ。それは、わざとらしくもないし、いやな感じではなくて、グッとくる、というか。なのに、そっちの方向にひっぱっていくのではなく、即座に喜劇に戻るあたり、なんだろう、照れというか、そんなものを感じる私。いえ、私もそうなので。(<道化体質。)


一茶役の北村有起哉さん、すばらしかったです。私が、知らないなりに抱いていた一茶のイメージとはだいぶ違っていたのですが、相当ハマリ役だったのでは、と思います。16歳から47歳までの一茶、見事に演じ分けてました。


対する竹里(ちくり)役、高橋長英さん。
「『負の人生』を歩んだ男をあふれる気力で演じきりたい。」
なんとまあカッコイイ! どうしようもない野郎・一茶への愛情が、ちょっと切なかったです。


そして、紅一点のキムラ緑子さん。
何役なさってたのか、数えてないので分かりませんが(3~4役?)、最初、同じ人だとは思いませんでした。そして、艶っぽくて、色っぽくて、いいオンナでしたー。私までドキドキしちゃいました。笑。



、、、観ていた人でさえ、さっぱり分からないであろう感想となってますが、、、(笑)最後に一つ。


実は、残念なことが一つあって。


観客、ものすごく少なかったんです、、、。(泣)


演劇堂のホール、かろうじて半分埋まってるか!?というくらい。こんなにいいお芝居なのに、もったいない! ものすごく有名な役者が出てるわけではないし、(のかどうか、私はホントは分からないので「多分」ですけど、、、)、もしかして地味なのかもしれないけど、でもでもホントにもったいない! 金沢からは、夜公演だとちょっと帰りがツライ気もしますが、それでも観に行く価値があるお芝居が能登演劇堂には来てます! せっかくの演劇専門ホール、体感しておかねばソン!ですよ~。

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